はたら工場

最終更新日:12月10日

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玉掛けの仕事内容と必要資格について。建設現場や倉庫、工場で活躍

建設現場や倉庫、工場などで活躍する、重い建材や荷物を吊り上げて運ぶクレーン。このクレーンに荷物を掛けるお仕事が「玉掛け」です。ここでは、玉掛けのお仕事や必要な資格、玉掛けのお仕事のメリットなどをご紹介しています。

玉掛けのお仕事とは

ワイヤーロープの吊り具のものを掛け外しする作業

クレーンは、ワイヤーロープを使用し先端のつり具(フックなど)にものを引っかけて運搬します。玉掛けとは、このつり具にかかっているものの掛け外しを行う作業を指します。

なぜ「玉掛け」と呼ぶか

玉掛けの語源は諸説あります。

  • つり具のワイヤーロープの部分のアイの部分を「玉」と呼び、これをフックに掛けることから「玉掛け」になった
  • 太古の装飾品として有名な勾玉の形がフックに似ているから
  • そもそも大砲の玉を運搬する作業だったから
  • 宝石や財産など価値のあるものを「玉」と称し、それを高い位置に掲げたり上の人に捧げたりする姿から

どの説が真実かは分かっていませんが、昭和22年に公布された労働安全規則には既に「玉掛け」の記載があったので、それ以前よりも玉掛けという言葉自体は存在していたと分かります。

玉掛けの手順を見てみよう

  • 1. 運搬するものに最適なつり具を選びます。
  • 2. 運搬するものの重さや、つり下げて運搬する時の重心の位置などを計算してつり具をかける位置を決めます。
  • 3. つり具に運搬するものを掛ける前に、ワイヤーロープなどに異常がないかを確認します。
  • 4. クレーンの運転手に合図を送ります。運搬したいものの所まで手信号やホイッスルを使用し、クレーンを誘導します。
  • 5. 運搬したいものを掛けて、少しずつクレーンを上げていきます。運搬したいものが地面から離れた時点(地切りと呼ばれる)でいったん止めて、フックにかかっている運搬したいものの傾き加減や状態を確認します。
  • 6. 周りに人がいないのを確認し、クレーンを目的地まで誘導します。

玉掛けのお仕事に必要な「玉掛作業者資格」とは

玉掛け作業を行うのに必要な資格

玉掛けは扱いを間違えると重大な事故に繋がりかけない作業ですので、玉掛けを適切に行うための技術と知識が必要です。労働安全衛生法第61条の就業制限、第76条にて玉掛け作業を行う際には玉掛け作業者資格を有する必要を規定しています。

(就業制限)

第六十一条 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。

2 前項の規定により当該業務につくことができる者以外の者は、当該業務を行なつてはならない。

3 第一項の規定により当該業務につくことができる者は、当該業務に従事するときは、これに係る免許 証その他その資格を証する書面を携帯していなければならない。

4 職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第二十四条第一項(同法第二十七条の二第二項 において準用する場合を含む。)の認定に係る職業訓練を受ける労働者について必要がある場合においては、その必要の限度で、前三項の規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。

労働安全衛生法 第6章 労働者の就業に当たっての措置(第59条-第63条)|安全衛生情報センター

なお、クレーンの運転手が玉掛け作業も行う時にはクレーンの免許と共に玉掛け作業者資格も必要です。また、同じクレーンでも吊り具に荷物をつり下げる人、取り外す人の2人がいる場合は両者ともに玉掛け作業者資格が必要です。

2種類の資格区分がある

玉掛け作業者資格には、吊り上げを行うクレーンの性能によって玉掛け技能講習と特別教育の2つの区分があります。なお、両方とも18歳以上なら誰でも受講できます。

玉掛け技能講習

つり上げ荷重1トン以上のクレーン、移動式クレーンもしくはデリック、揚貨装置による玉掛け作業を行う時には、玉掛け技能講習を修了しなければいけません。玉掛け技能講習は都道府県労働局長登録教習機関で行われています。

講習科目

区分講習科目時間
学科クレーン等に関する知識1h
クレーン等の玉掛けの方法7h
クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識3h
関係法令1h
学科試験1h
実技クレーン等の運転のための合図1h
クレーン等の玉掛(実技)6h

参考:玉掛け技能講習|資格日程東京|一般社団法人労働技能講習協会 東京本部

なお、学科・実技ともに修了試験があります。所持しているクレーンなどの免許や修了済みの講習がある時には、特定の学科や実技が免除されます。

講習コース及び講習料金、お持ちの資格により、下記コースに分かれます。

該当する者免除科目講習料金
Aコース

1.移動式クレーン又はクレーン運転士免許・デリック運転士免許・揚貨装置運転士免許取得者

2.小型移動式クレーン運転技能講習又は床上操作式クレーン運転技能講習修了者

力学3H
合図1H
(学科半日免除)
受講料 21,700円(税込)+テキスト代 1,650円
Bコース上記Aコースに該当しない者受講料 23,700円(税込)+テキスト代 1,650円

参考:玉掛け技能講習|資格日程東京|一般社団法人労働技能講習協会 東京本部

玉掛け特別教育

つり上げ荷重1トン未満のクレーン、移動式クレーンもしくはデリック、揚貨装置による玉掛け作業を行う場合は玉掛け特別教育を修了しなければいけません。都道府県労働局長登録教習機関のほか、企業などの各事業所、教習所でも実施しています。

区分講習科目時間
学科クレーン等に関する知識1時間
玉掛けに必要な力学に関する知識1時間
玉掛けの方法2時間
関係法令1時間
合計5時間
区分講習科目時間
実技クレーン等の玉掛け3時間
クレーン等の運転のための合図1時間
合計4時間

参考:玉掛け特別教育 | 一般社団法人 東京技能講習協会

玉掛けのお仕事のメリット・デメリット

幅広い現場で活躍できるため、求人数も多い

玉掛けのお仕事は、建設現場のほかにも造船所や倉庫、製造工場など幅広い現場で活躍しています。玉掛け作業者資格を取得しておくと、応募できる求人の数も飛躍的に伸びます。

更に、近年全国で老朽化したインフラの整備や東京オリンピック開催に伴う建設工事も増加しているので、玉掛けのお仕事の求人数も伸びています。

資格取得に制約がない

玉掛け技能者資格自体は、学科と実技からなる講習を受けて合格すれば取得できます。18歳以上なら誰でも受講・取得が可能ですので、未経験から建設業界や製造業にチャレンジしたい時にも有効です。

クレーン免許・デリック免許などがあれば更に可

すでにクレーンやデリック免許を持っている人が玉掛け作業者資格を取得する、もしくは玉掛け作業者有資格者がクレーンやデリック免許を取得すると更にできる作業の幅が広がりますので、正社員への転職やキャリアアップへの道も開けます。

危険が伴うからこそ、慎重さが必要

玉掛けのお仕事のデメリットは、作業を間違えると大事故に繋がるリスクがあることです。つり具の選定や吊り方を間違ったために吊り上げている時に荷物が落ちてしまうと、作業者の大けがや死亡にも繋がる危険性もあります。だからこそ、正確・慎重に作業を行い、つねに安全を意識して作業する必要があります。

まとめ 

玉掛けのお仕事の内容や必要な資格、メリットとデメリットを紹介しました。慎重さが必要な玉掛けのお仕事ですが、資格も取得しやすくニーズも多くなっています。興味のある方はぜひ資格取得にチャレンジしてみましょう。

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