[最終更新日]  [公開日] 2019/10/7

運搬の仕事内容とは?製造・物流業界で活躍できる

街中を走るトラックから、工場内で稼働するフォークリフトまで。

工場の生産や物流において欠かせない、運搬の仕事内容やメリット・デメリット、運搬の仕事の探しかたについてご紹介します。

運搬の仕事とは

運搬とは、物を決められた場所に移動するお仕事です。人の手によって運ばれることもあれば、フォークリフトなどの機器を使って上げ下ろしたり、トラックに載せて工場外へ配送したりもします。運搬のお仕事は大きく分けて2種類に分かれます。

工場内で行う作業

製造工場や物流工場内で、人の手またはフォークリフト、ベルトコンベアなどの機器を使って物を運ぶお仕事です。倉庫から製品の原材料を運んで工程ラインに供給したり、出来上がった製品をまとめて梱包などの工程に移したりします。

なお、製造工場や物流工場内で製品の原材料から完成品までの運搬作業全てを“material

“(素材や原料)を”handling”(運用、または手でつかんで移動すること)する、「マテリアルハンドリング」と呼びます。実際の現場では「マテハン」の略称で呼ばれています。

マテリアルハンドリングは主に以下の方法が用いられています。なお、マテリアルハンドリングに使う機器をまとめて「マテハン機器」と呼ぶことがあります。

人の手

単純の人の手で物をつかむ、または決められた容器などの中に物を入れて運びます。なお、総重量30~50kg以上の重さの物は、基本的に2人以上で運ぶことが決められています。

台車

人の手では大きいため運べないものを、マテハン機器を使うまでもない短い距離で運搬する際に使われているのが台車です。台車に乗せる時には荷崩れを防ぐためにロープなどで固定し、視界の高さ以上に積み上げないことが決められています。

フォークリフト

狭い倉庫や工場内で小回りが利き、高低差のある場所でも物の上げ下ろしが可能なフォークリフトは、マテハン機器のひとつとして運搬のお仕事で多く用いられています。

関連記事:フォークリフト操作に必要な資格・免許とは

ハンドリフト

パレットと呼ばれる荷台の上にものを乗せて運搬するマテハン機器のひとつです。フォークリフトに似ていますが手動式、フォークリフトよりも小回りが利く、運転技能者講習が不要などのメリットがあります。

ベルトコンベア

工場内の各所へ適材適所に材料や仕掛品を運搬できるのがベルトコンベアです。ベルトコンベアに物を乗せるのも運搬のお仕事です。

工場外で行う作業

原材料や製品を仕入れ元から工場へ、または工場から工場、工場から小売店や物流倉庫、または消費者の元へトラックなどで運搬するお仕事です。

運搬の仕事で活躍できる業界

運搬のお仕事は、主に製造業界と物流業界で活躍しています。

製造業界

工場外から工場内への原材料の運搬、または工場内から工場外への出来上がった製品の運搬を行います。さらに、工場内の各工程ラインへ原材料や仕掛品を運搬していきます。製造業界の運搬に付随する作業に軽作業の仕分けやピッキングがあり、求人内容によってはピッキングもまとめて運搬と呼ばれることがあります。本項ではこちらの製造業界の工場内での運搬のお仕事について触れます。

物流業界

工場外から工場内への原材料の運搬、または工場内から工場外への出来上がった製品の運搬を製造業界の企業が自社便を持って行っていることもあれば、物流業者に運搬を委託していることも多々あります。また工場で製造された製品を、販売元から消費者へ宅配するのも運搬のお仕事のひとつです。なお、近年ではインターネットショッピングの利用増加に伴って、物流倉庫や製造工場からそのまま消費者へ製品が運搬されることも多くなりました。

運搬の仕事のメリット

運搬のお仕事のメリットを見てみましょう。

運転が好きな人

運搬のお仕事は、マテハン機器の使用や工場内外からのトラックでの運送の機会も多いです。自動車の運転が好きな人や、すでにフォークリフトや大型トラックの免許を取得済みの人は、特技を活かして働けます。

また、後述する「フォークリフト運転技能講習」および「特別教育」は、すでに大型特殊などの免許を取得している人は免除となる講習があり、受講時間が短縮されます。よって、すでに取得した免許をフォークリフトの免許取得など運搬の仕事にも活かしやすく、ほかの職種からの転職やキャリアアップも可能です。

女性でもできる

運搬のお仕事の中でも、マテハン機器を使用して行う運搬の場合腕力は必要ないので、多くの女性も活躍しています。

やりがいが高い

運搬の作業が適切に行われると、作業が効率化されて工場内での工程ラインの稼働率が上がるなどの効果が得られます。自分の行った仕事が他の人のためにもなるので、やりがいの高い仕事です。

運搬の仕事のデメリット

運搬のお仕事のデメリットは体力が必要なこともあります。

求人内容によっては力仕事もある

運搬のお仕事のデメリットは、体力や腕力が必要な場合が多いことです。ただし、マテハン機器のみを使用する運搬のお仕事を選べば、それほど体力などは求められません。求人広告の内容を確認すれば、具体的な運搬の仕事や作業内容が分かります。

運搬の仕事に向いている人

協調性

運搬のお仕事は2人1組で作業を行ったり、チームを組んで各作業を担ったりなど、チームワークを活かして働くことが多いため、協調性が求められます。また、仕入れ先や物流倉庫など、工場外の人と接する機会も多いので、どんな人とも円滑にコミュニケーションできる能力も求められます。

整理整頓ができる

運搬のお仕事は、倉庫内や工場の資材置き場での作業をやりやすくするために、常にどこに何があるかスムーズに把握するための整理整頓が求められます。さらに、フォークリフトを使った運搬の場合、決められた範囲内に多くの物を上げ下ろしして設置しなければいけないので、隙間ができないように物を積める能力も必要です。

臨機応変さや柔軟性

運搬のお仕事では、全体の作業の効率化のために在庫管理や運搬ルート、積み下ろし時間の短縮化や簡略化、変更が行われることも少なくありません。自分の作業条件や環境が変わっても、すぐに対応できる臨機応変さや柔軟性も求められます。

事故を起こさない慎重さや集中力

重い物をフォークリフトなどのマテハン機器を使って運ぶ運搬のお仕事は、少しの気のゆるみやミスで大事故になってしまう可能性もあります。常に安全かつ確実な作業を行う慎重さや集中力も求められています。

フォークリフト免許は取りやすい資格

工場内のフォークリフト操作には免許が必要ですが、比較的取りやすい資格です。身近なキャリアアップにも最適で、給料があがるなどのメリットもあります。

関連記事:工場の給料アップの定番!フォークリフト操作に必要な免許・資格とは

フォークリフトは「労働安全規則第36条第5号の業務」に該当する運転作業のため、フォークリフトでの運転が伴う運搬のお仕事に従事する人は、運転するフォークリフトの最大積載荷重によって技能講習または特別教育を受け、修了しなければいけません。

フォークリフト運転技能講習

最大荷重1t以上の全てのフォークリフトやストラドルキャリア、コンテナキャリア、トップリフター、クランプリフトの運転作業を行う場合「フォークリフト運転技能講習」を受講・修了しなければいけません。フォークリフト運転技能講習は、職業訓練所や自動車教習所、大学などの都道府県労働局長登録教習機関で行われています。

走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識・荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識・運転に必要な力学に関する知識・関係法令の学科講習、走行の操作・荷役の操作の実技講習からなる計35時間の講習を修了しなければいけませんが、大型特殊などの自動車運転免許の有無やフォークリフトの6ヶ月以上の実務経験がある場合は学科や実技がそれぞれ免除されます。

フォークリフト運転特別教育

最大荷重1t未満のフォークリフトやストラドルキャリア、コンテナキャリア、トップリフター、クランプリフトを操作する場合「フォークリフト運転特別教育」を受講・修了しないといけません。フォークリフト運転技能講習と同じく、都道府県労働局長登録教習機関で行われるほか、フォークリフトのメーカー企業内教育を行っている場合もあります。

フォークリフトの走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識・フォークリフトの荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識・フォークリフトの運転に必要な力学に関する知識・関係法令の学科講習、フォークリフトの走行操作・フォークリフトの荷役操作からなる実技講習の計12時間の講習の受講が必要ですが、すでに運転免許を取得している場合には10時間に短縮されます。

参考:フォークリフト運転技能講習 (一財)日本産業技能教習協会

まとめ

運搬のお仕事についてご紹介しました。製造から物流まで欠かせない役割を担う運搬のお仕事は、今後も安定した求人が見込まれる職種です。免許などを活かして、ほかの職種からの転職やキャリアアップ、工場のお仕事としてもチャレンジしやすい運搬のお仕事に就くには、まずは求人探しから始めてみましょう。